はじめに
皆さんは幼い頃にどんなごっこ遊びをしましたか?おままごと遊びや、〇〇屋さんごっこなどのごっこ遊びは想像力を育むのに効果的だと言われたり、子どもの成長に欠かせない遊びだと言われます。今回はそのごっこ遊びが子どもに与える影響をご紹介します。
「ごっこ遊び」の影響力とは
ごっこ遊びには大きく分けて3つのメリットがあります。
一つ目は『コミュニケーション能力が発達する』ことです。2人以上で行うごっこ遊びでは、自分一人で決めて進めることはできません。遊ぶ相手と何ごっこをするのか、誰が何役をするのか、どのようなシチュエーションなのかなど、お友達と話し合いながら決める必要があり、遊びを進める時も様々なコミュニケーションが生まれます。場面や相手の言動に合わせて、自分の発言や行動を決めることもありますし、言葉だけではなく、相手の表情やしぐさなどから、状況や気持ちを読みとることも求められます。多くのやりとりを通して、社会生活で必要なコミュニケーション能力を高めることを期待できます。
二つ目は『心の発達』に良い影響力があることです。ごっこ遊びは一緒に遊ぶ相手の気持ちを思いやったり、なりきる役の気持ちを想像したりする必要があります。お医者さんごっこをする場合、お医者さんの役は、相手の辛い気持ちを察して「大丈夫ですか?」などと声をかけます。患者役であれば、病気の辛さを想像して演じたり、医者役がやさしく声をかけてくれることをうれしく思ったりする場合もありますよね。
このように、ごっこ遊びを通してさまざまな気持ちが生まれるため、相手の気持ちを想像する、自分の気持ちに気づく、といった心の発達が期待できます。
三つ目は『社会性が身に付く』ということです。ごっこ遊びをするには、ルールや役割の意味を理解しなければなりません。先ほど例にあげたお医者さんごっこでは、医者役は患者にやさしく声をかけ、患者役は病気で辛い気持ちになりきる、という明確な役割分担があります。ごっこ遊びを成立させるためには、子どもはその場の空気を読んで役割をこなさなければならないので、意外と高度な社会性が要求されるのです。
最後に
このように、ごっこ遊びには心が発達する、コミュニケーション能力が高まるなどのメリットがあります。子どもが楽しくなりきって遊べるように、大人はその世界観を崩さないよう注意しながら、子どものペースに合わせて一緒に参加するのも良いでしょう。
保護者から見るとおかしな設定も多いかもしれませんが、できるだけ子どもの持つ世界観を認め、想像力を育むのをサポートしてあげる姿勢で見守ることが大切です。
子どもの成長過程に養いたい力を育むサポートになる『ごっこ遊び』を日常に取り入れて、楽しく子どもの教育に役立ててみませんか?