●はじめに
3歳になると、言葉がより多く話せるようになり、食事やトイレも少しずつ自分で出来るようになって、体力もついてくる時期です。
好奇心も知識欲も強くなってくるので、お父さんやお母さんに毎日『なんで?』『どうして?』と沢山質問する子も出てくるのがこの年齢です。
また、幼稚園や保育園に通うようになり、人間関係が広がっていくことは大きな変化になるでしょう。お友達が一気に増え、その子どもたちの間で過ごす時間も、お父さんやお母さん以外の大人と触れ合う機会も増えてきます。感情表現がより豊かに、複雑になっていくこの時期だからこそ、ストーリー性のある絵本もシンプルなものなら楽しめるようになってきます。
絵本の世界を楽しむ幅が一気に広がるこの時期に、沢山の絵本に触れさせてあげたいと思うお父さんやお母さんは多いと思います。
今回は、何を選んだら良いかと悩んでいる方におすすめの人気絵本をご紹介します。
●3歳児におすすめの絵本
2こちらは1965年に刊行されてから今でも多くの子どもに読まれている有名な人気絵本の一冊です。
ぞうのぐるんぱが色々な仕事を探し、挑戦しますが中々うまくいきません。しょんぼりしていたところ、やっと自分に合った仕事に巡り合い、生き生きとお仕事を頑張るお話です。色彩豊かな絵と、ぐるんぱの優しい笑顔が、初めて刊行された時から今でも愛され続けている理由でしょう。
線路の上を走ってきた焼きたてのパンに子どもも大人も乗り込んでいきます。野原を走り、川にかかる橋を渡って空に飛び立ちます。空に浮かぶ雲のソフトクリームをみんなで食べ、乗っているパンの数百倍も大きい雲の中に入って行くと、そこにはなんと「パンでできたパンのくにのひとたち」が暮らす世界が広がっているというストーリーです。
チョコレートパン、クリームパン、ジャムパン、メロンパンなど、子どもたちが大好きなパンがページに広がります。ユニークで冒険心をくすぐる内容で、少しページ数は多いですが、絵本の世界に入り込む子どもが多い作品です。
元気いっぱいの小さなハムスターのロラが紡ぎ出す素敵な言葉たちが沢山出てくる一冊です。
ロラの口から「だいすきよ!」という言葉が繰り返し出てきますが、3歳前後の子どももこの言葉を聞くと嬉しくなり笑顔になる絵本です。この絵本を通して改めて実感できることは、”笑顔や幸せは連鎖する”ということです。
子どもの「大好き」の気持ちは大事に育んであげたいというお父さんお母さんにも、「小さな子が思いを伝えるってエネルギーの要ることなんだな」と気づかせてくれる素敵な絵本になっています。
主人公は一軒家に自慢の広い芝生の庭を持つルラルさんです。お庭のお手入れはもちろんとっても丁寧で、近所の動物たちがお庭に入ろうとすると、パチンコで追い払ってしまうほどです。
ある朝、ルラルさんは芝生に大きな丸太が転がっているのを見てびっくりしてしまいます。
蹴飛ばそうとすると、丸太ではなくなんとワニだったという展開です。
ワニが怖くてパチンコも使えないルラルさんでしたが、そのワニはとっても穏やかで優しいワニでした。排他的だったルラルさんが少しずつ価値観を変え、楽しいこと、嬉しいことをみんなで共有する楽しさや素晴らしを、絵本の中でルラルさんが伝えてくれます。
この絵本から子どもはもちろん、読み聞かせをする大人も学ぶことができるのは”思いやりの気持ち”です。
動物たちの小さな思いやりの連鎖が心を温めてくれる一冊です。1~2歳の頃は物の取り合いなどが起きると、まだ譲り合うことが難しいですが、3歳前後になると我慢したり、「いいよ」と言える子も出てきます。
そんな子どもたちにとって、この絵本に出てくる動物たちの「どうぞ」の連鎖は、とてもすてきな光景に映り、大人まで癒されるでしょう。
●最後に
いかがでしたでしょうか。ご紹介した絵本は、どれも3歳児に人気のおすすめ絵本ばかりです。
3歳児になると、簡単なストーリーを理解できたり感情表現が豊かになるからこそ、絵本の世界に入り込んでいく子どもも増える時期です。沢山の絵本に触れさせてあげることで、子どもの中で新しい世界が広がるでしょう。
是非参考にしてみてください。