楽器で違う?音楽のプロになるためのスタート時期

はじめに

音楽やアートは「人が生きることや人の心の基盤となるもの」と唱える人がいます。
実際に楽器の訓練は子どもたちの表現力を育むのに大きな効果をもたらすことが実証されており、その効果を期待して、子どもに何か楽器を習わせたいと考える保護者は多いのではないでしょうか?

就学すると学校では音楽は副教科として扱われます。しかし、豊かな創造性を育むには欠かせない素養なのです。では楽器を習う時、いつから、何を、どう習っていくのがよいでしょうか。

今回は楽器によって違うスタート時期を詳しくご紹介します。

 

楽器によって最適なスタート時期は違うのか?

実は、音感と楽器の学習は、同時に開始できる訳ではなく、楽器の学習は一般的に世間で言われる3歳頃に判断する必要もないのです。
子どもの体格や体力、日常生活の様子を見ながら、ゆとりを持って楽器を始める時期を考えれば良いのです。

ピアノやヴァイオリンの楽器実技は、大抵3〜6歳頃に始めることができますが、精神面で言うと、15分程の集中力の継続は不可欠です。
何歳であっても、その程度の集中力が続くようであれば、スタートしても問題ないかと思いますが、遅くても6歳頃には、大体の子どもはその集中力が身に付くのでその時期を待っても遅くはないと思います。

多くの楽器の開始時期を考える場合、左右の指の情報のやり取りをうまく行なうための脳梁の活動をみると、その臨界期は7歳頃と言われています。

 

楽器別のスタート時期

ピアノ・ヴァイオリン

ピアノやヴァイオリンは、脳科学の絶対音感についての研究から、4歳以前に音楽のレッスンを始めた人の40%が絶対音感を持っていた一方、9歳以降に始めた人で絶対音感を持っていたのはたった9%だったそうです。
ここから考えると、ピアノやヴァイオリンを習わせるなら絶対音感を身につけさせたいと思うようであれば、遅くても5歳までにスタートするのが良いでしょう。

フルート

フルートは、弦楽器や鍵盤楽器と違って、息を吐く量を調整しながら、管に空いた穴を指で押さえながら演奏するため、ある程度の肺活量と構造を理解して演奏することが早い上達のコツのようです。
音を出すまでが大変な楽器なので、子どもの体格なども考慮して開始時期を選ぶと良いそうです。
肺活量や構造の理解を考えると、開始時期の年齢としては小学校への就学頃が丁度良いと言われます。

ギター

ギターは小学校高学年(8〜9歳頃)がちょうど良いでしょう。
その理由は2つあります。まず一つ目は、『我慢』を覚えるからです。我慢ができないとギターは弾くことができません。我慢して弾けるようになる喜びを知ることができ、講師の言うことを的確に理解出来るようになってくるので、早い上達が見込めるのです。
二つ目はミニギターが丁度良いサイズになると言うことです。初めから大人と同じ大きさのギターを弾くのは難しいので、大抵の子どもはミニギターから始めます。そのミニギターを適切に調整してあげれば手が痛くて弾けないということもないので、体格的にもこのくらいの年齢から始めるのがおすすめです。

 

さいごに

いかがでしたでしょうか?
一口に『楽器を習う』と言っても、楽器によって期待できる効果や適正年齢が違うので、それぞれに合ったタイミングでスタートすることが重要なようです。

これから子どもに何か楽器をスタートさせようと考えている保護者の皆さんは、是非こちらの『スタート時期』も意識してみてくださいね。