わが子をピアノ教室に通わせるメリットと始める年齢

●はじめに

子どもに習い事を始めさせようと考えている保護者の皆さんの中には、いつから通わせ、どんなものが良いのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?もちろんお子さんが興味を示したり、自分から『これを始めたい!』と言ったものをやらせてみるというのも良いですし、保護者の方がこんなことができるようになったらいいな、という願いや期待を持って始めさせるのも良いでしょう。
習い事を始める年齢としては、3〜4歳にスタートする家庭が圧倒的に多く、その次が5〜6歳という順になっています。では、どんな習い事が幼児期の子どもに人気なのでしょうか。多く回答があったものは、『ピアノ』、『水泳』、『英会話』です。中でも『ピアノ』は育脳効果があり、地道に練習をするという習慣がつくので、就学してからの学習に効果的ということもあり、通わせている家庭も多いようです。今回は習い事の中でも人気の『ピアノ』に期待できる子どもへのメリットと、いつから通わせるのが良いのかを詳しくご紹介していきます。

●ピアノに期待できる子どもへのメリット

まず、ピアノを習うことによって期待できる子どもへのメリットは大きく4つあります。
ここではそのメリットを全てご紹介します。

①音楽の幅を広げることができる

人が身につけることのできる『音感』という力があります。それには絶対音感と相対音感の2種類があり、絶対音感は幼少期にしか身に付かず、大半は生まれ持ってくる子どもが多いものです。一方で、相対音感は訓練することで大人でも得られるものです。ですので、趣味で弾けるようになることが目標であれば、大人になってからはじめたのでは遅いということはありません。いずれにしても音感が付くことで、メロディーを聴いただけでピアノですらすら弾けたりすることもあります。
また、子ども時代はピアノを習っていたけれど、大人になってからは〇〇をやってみたいなどと、楽器を変えて楽しむこともできます。
ピアノを習う中で楽譜が読めるようになり、他の楽器や音楽への興味や感心につながります。幼いうちからピアノを習うことで、一生を通して様々な角度から、趣味や特技として音楽を長く楽しむこともできるのです。

②脳の活性化、育脳効果が期待できる

ピアノを弾く時は、目、耳、指先、脳を全て使わないといけません。そのため、脳に良い影響と刺激を与えてくれます。また、最初は楽譜を見ながら弾いて、今度はそれを暗記して弾くというステップがあるので、暗記力や集中力がとても高まります。覚えるために何度も何度も弾いて練習するので、反復訓練が習慣化することで、今後の勉学の際にも効果的とされています。それに加えて、ピアノは右手と左手を違う動きで同時に使います。その為、右脳と左脳が活性化され、バランス良く使うことで脳の神経が丈夫に育ち、脳の伝達運動がスムーズになるという研究結果も出ているのです。

③外国語ができるようになる

ある研究によると、幼少期から音楽の教育を受けている子どもは外国語を習得しやすいと言う結果が出ているようです。その根拠としては、音を耳で聞いている為、音に対する反応が音楽を習っていない人に比べて敏感になり、母国語以外の音の聞き取りと脳内処理が上手にできるからということです。
今では義務教育に含まれている英語を、幼児期から合わせて習い事にしてみるのも効果的かもしれませんね。

④音楽の成績アップが期待できる

学校生活を送る中で、ピアノを習っていて良かったという場面は多くあるでしょう。特に音楽の授業では成績アップも期待できますし、成績が良くなると自信がついて他の科目でも努力しようと向上心が生まれるでしょう。

●ピアノ教室に通わせるのに最適な年齢は?

ピアノを習うメリットの①でもあったように、人間が獲得できる音感は絶対音感と相対音感の2種類です。相対音感は訓練をすれば大人でも習得は可能ですが、一方で絶対音感は小さいうちにしか身につかないものです。
音楽家600人以上を対象にした調査では、4歳以前に音楽のレッスンを始めた人の40%が絶対音感を持つ一方で、9歳以降にピアノを始めて絶対音感を持っていたのはたった9%と言う結果があります。この結果から、ピアノを習わせるなら絶対音感を身に付けさせたいと思う方は、遅くても5歳までに習い始めることがおすすめです。

●最後に

習い事の王道であり、憧れのある方も多いピアノは、弾けるようになる喜びはもちろんのこと、それ以外に知育や育脳をサポートしてくれる嬉しい効果が期待できます。習い始める年齢は、子どもがどの程度まで出来るようになりたいのかにもよりますが、プロを目指すことが目的でなくても、子どもの成長過程に欠かせない大切な力を養ってくれることは間違いないでしょう。
どんな習い事に通わせようか迷っている保護者の方は、ピアノも視野に入れてみてはいかがですか?