絶対音感のメリット・デメリット

 

音楽に携わる人であれば誰でも耳にする”絶対音感”という言葉があります。
これは『他の音と比較をしなくてもその音の高さがわかる能力』のことです。
絶対音感を持っている人は、その音を聞いただけでその音がすぐに何の音か、正確な音を記憶しているので瞬間的に判別できるのです。
絶対音感を持っている人には、その音がドならド、ソならソと言葉を話しているように聞こえると言われています。
ただ、一言で”絶対音感”といっても、人によってその特徴は様々で、単音のみが聴き取れる人もいれば、和音だけが聴き取れる人、
音の周波数までわかる人と人によってどこまでの絶対音感を持っているのかには大きな違いがあるのです。
今回は、絶対音感を持っている事によるメリットとデメリットをご紹介致します。

メリット

①一人でも音の違いに気づくことができる
絶対音感を持っている人は、音とその高さが自分で分かるため、間違えた時も自分でそれに気づくことができるため、
音楽的な自立が早くて成長スピードも早いとされています。

②早く正確に、記憶する力に優れている
絶対音感を持っている人は記憶力に長けていると言われます。
例えば、観ているテレビ番組で流れた音楽や、BGM、短いCMソングでも一度聴いた音楽はしっかりと記憶していることが多いです。
また、ハ長調やイ短調などの曲の調性も一緒に記憶するのです。

③言語の習得スピードが早い
音楽をやっていて絶対音感があると、英語などの言語リスニング能力ががることは皆さん想像がつくかと思います。
それ以外にも、アメリカのメルボルン大学の教授の一説では、『発音能力・記憶力・判断力・理解力が優れている。』と提唱しています。
英語圏の国へ留学にいった絶対音感を持つ日本人のほとんどは、音感のおかげで早く留学先の学生とコミュニケーションが取れるようになったと実感することも多いといいます。

デメリット

音の周波数までわかる絶対音感を持っている人の中には、日常生活で大きなストレスを感じることがあります。
例えば音楽の音のズレや、動物の鳴き声、救急車や消防車などの音も不快に感じてしまうことがあります。
また、冒頭で少し紹介しましたように、音が言葉のように聴こえる人もいるため、複数の音が重なり合って奏でる音楽を聴くと、
ドレミファソラシドの言葉が絶え間なく聴こえてくるような感覚にnとらわれるでしょう。
ですので、絶対音感を持っているが故に、音楽をあまり楽しめないという人がいることも事実なのです。

最後に

絶対音感があると音楽はもちろんそれ以外の世界も広がるのです。
音感は誰でも必ず身につけることができるというわけではありませんが、一般的には9歳まではトレーニングをして習得することも可能と言われています。
また、元々持って生まれてきたお子さんには、どこまでの音感を持っていているのかを、親が早い段階で把握して、
本人がその力を十分に発揮、そして別のことにも効果的に作用することを教えてあげることも良いでしょう。