料理で子どもの「非認知能力」が育つ?!

わが子が社会に出たときに困らないよう、しっかりとした教育の機会を与えてあげたい、と思うのが親心。

「育脳」とか「知育」というとついIQを伸ばすことを考えがちですが、近年ではそれとは視点の違う「非認知能力」が世界中で注目を集めているのをご存じでしょうか?

非認知能力とは、ひとことでいういと生きていくのに必要な力。つまり、数値化できない能力でもあります。

この非認知能力を伸ばす方法にはいくつかありますが、ここではそのひとつ「料理」の有効性についてお伝えしましょう。

 

 

教育界でも注目される「非認知能力」とは

知能テストや学校のペーパー試験などは、数値化して把握することができる「認知能力」。対して、「非認知能力」というのは数字では計測しづらい、けれど生きていく上で大事な能力のことを指します。

たとえば、自己肯定感や周囲とのコミュニケーションや協調性、感情をコントロールする自己統制力などは、すべて非認知能力に数えられます。

重要なのは、これらはすべて先天的な才能ではないということ。子どものころに育まれ、大人になってから花開く能力だと考えられています。

 

 

料理が非認知能力を伸ばす

料理をするという行為は、多くの非認知能力を必要とします。非認知能力と食育はとても親和性が高いのです。

料理をするときにはまず献立を考えますが、これは作る相手への「思いやりの心」を育み、レシピを読んで手順を考えるのは「先を読む力」や「応用力」を養います。そして作業中には「創造性」や「手先の器用さ」、誰かと一緒に作るなら「協調性」や「社会性」が必要です。

料理が完成したら「達成感」を得られるだけでなく、食べた人から褒められたり感謝されたりすることで「自己肯定感」もアップ。

東北大学や大手食品メーカーの調査でも、親子で料理を経験している子どもは前頭葉や心理状態が発達していることが証明されています。

 

 

親子で料理しよう

ここまでで、料理は子どもにすばらしい効果をもたらすことがおわかりいただけたはず。

わが子にはじめての料理を経験させてあげるために親子料理教室を利用するのも良いですが、おうちで挑戦させるのもおススメ。

ただし、ここでは料理を完成させることが目的ではありません。子どもが楽しく続けられるように、年齢や発達段階に合わせたことに挑戦させましょう。

たとえば、まだ包丁が危ないならレタスをちぎってサラダを作るとか、野菜を洗わせるだけでも立派な共同作業。

ただし、毎日させるのはママの負担になるので、子どもと一緒に遊ぶ感覚で始めてみてはいかがでしょうか。働くママの場合は、平日は家政婦サービスなどを上手く使って、週末子どもとゆっくり台所に立つというのも良いでしょう。