はじめに
お昼寝は食事や遊びと同様に、子どもの成長に欠かせない行動の一つであることを皆様ご存知でしょうか?
お昼寝をすることで、幼児の成長期に大切なさまざまな能力や機能が発達します。子どもにお昼寝が必要な理由としてあげられる理由は集中力や学力の向上に効果的であることや、身体と心の良好な健康状態が保たれることが挙げられます。
逆に睡眠不足は、集中力の低下や発達の遅れにつながる可能性があります。夜の睡眠時間のみで不足しているようならお昼寝で補うことをお勧めします。適切な睡眠時間を確保することは、読書や学習をしたりするときの集中力の向上が見込めます。
また、遊びに夢中になっている子どもは、気づかないうちに疲れを溜め込んでいます。疲れた状態で遊ぶと怪我をしやすいですし、夜に体調を崩してしまうケースもあります。午後の遊びを始める前にお昼寝をすることで、午前中の疲れをとることはとても大切です。
お昼寝は、身体だけでなく心の健康状態を保つためにも大切です。眠くなるとイライラしたり、不安な気持ちが強くなったりする子どももいます。楽しい気持ちや好奇心が低下してしまうこともあります。
子どもに適度なお昼寝をさせることで、前向きな気持ちでいられるようサポートできるのです。
子どもにとっての理想的なお昼寝時間とは?
子どもにとっての理想的なお昼寝の時間は年齢によって異なります。こちらでは、年齢別でその睡眠時間をご紹介します。
0歳児
0歳児にとって理想的な睡眠時間は2~4時間程度です。しかし、0歳児の場合は子どもの月齢によって必要な睡眠時間が異なります。そのため、子どものそれぞれの発達度合いに応じてお昼寝の時間を設定するのが良いでしょう。一般的に、生後6か月程度までは一日の大半を寝て過ごします。数時間ごとに目覚めてミルクを飲み、眠ってはまた起きてミルクを飲むというサイクルです。6か月以降になると、生活時間が昼夜で分けられますので、午前中に1時間、午後に2時間程度を目安として睡眠時間を設けるとよいでしょう。
1〜2歳児
1~2歳児には1~3時間程度が目安です。1~2歳児の場合、0歳児ほどの睡眠時間は必要ありませんが、子どもの発達度合いや家庭の生活習慣によって、お昼寝の時間を調整します。
お昼ご飯の時間に眠たげな様子を見せたりする場合は、睡眠時間を長めに確保したり、夜の入眠がスムーズにいかない子どもは睡眠時間を短めにするなど、子どもの様子を見ながら対応しましょう。
3歳児
3歳児になるとお昼寝を必要としない子どもが増える傾向にあります。横になっても眠れなかったり、布団に入りたがらない子どもも出てきます。一方で、子どもが夕方頃にうとうとしていたり、子どもが眠りたがったりする場合は1時間程度のお昼寝をすることが理想的です。お昼寝を嫌がる子どもを無理に寝かしつける必要ないので、横になるだけにしても良いでしょう。
4〜5歳児
4~5歳児になるとお昼寝を必要としない子どもがほとんどになります。しかし、4~5歳児でも子どもによってはお昼寝をします。また、午前中に激しく活動した場合などは、普段お昼寝をしない子どもでも眠りたがるケースもあるので、子どもの様子を見ながら、日別・個別に対応することが大切です。
子どもの寝かしつけ方法
子どもを寝かしつけるコツは、『子どもの呼吸に合わせて背中をトントンする』、『手足を優しく握ったりさすってあげる』、『頭を撫でてあげる』などがあります。また、『抱っこをする』、『やさしく揺らしてあげる』、『子守唄を歌う』、『寝やすい服を着せる』などの寝やすい環境を整えてあげることも寝かしつけのコツになります。
なかなか眠らない子どもには、このようなコツを試してみて、その時々にあった方法で入眠をサポートしてあげましょう。
さいごに
子どもの健やかな成長にとって、お昼寝は欠かせません。子どもによってお昼寝が今必要かそうでないか、適切な睡眠時間は異なりますので、子どもの様子を見ながら判断することが大切です。
寝つかない子どもや泣いてしまう子どもには、抱っこしてあげたり、自分も一緒に横になってボディタッチしたりして、子どもに安心感を与え入眠をサポートすると良いでしょう。
お昼寝時間を適切にとって、子どもの心と身体の健康を育んであげましょう。