●はじめに
3歳になると心や知能が著しく発達する時期で、言葉を話すことも増えるので、絵本の読み聞かせを習慣化していくことは、今後の子どもの知育や育脳といった観点から最適です。この時期の年齢の子どもは、まず知的好奇心がとても高まります。今までは反応しなかったことに興味を示し、お父さんやお母さんにその疑問を投げかけたり、そのものを手に取ったりしようとします。知的好奇心の発達により好き嫌いもはっきりすることで、3歳以前よりも自分の意思で行動したがるので、お洋服を自分で選び違ったり、おもちゃも与えられたものを受け身で遊ぶのではなく、これで遊びたい!と選ぶようになるでしょう。また、言葉を使ってのコミュニケーションがスムーズになるのも3歳の頃からです。大人と同じようにフレーズでの会話ができるようになるので、絵本の読み聞かせを通してお父さんやお母さんが言葉を引き出してあげるように積極的に話しかけてあげることで、語彙力の発達とコミュニケーション能力の向上をサポートできます。
読書習慣をつけるのに良い読み聞かせは普通の絵本だけでなく、しかけ絵本を取り入れるという方法もあります。最近では大人も驚くような繊細で美しい芸術とも言えるしかけ絵本が沢山あります。3歳児であれば、まださほど集中力がないこと、1人でも読めるものを選びたいとなるとストーリーはシンプルなものがおすすめです。
今回は大人も一緒に楽しんで読み進めることができるしかけ絵本をいくつかご紹介します。
●3歳児にぴったりのしかけ絵本
Ⅰ.『たまごのえほん』
絵本のページをめくると、かわいい動物の赤ちゃんが飛び出しながら生まれるというしかけです。三方向に開くこちらのしかけ絵本は作りがシンプルなので幼い子どもが純粋に楽しめるようになっています。たまごからでてくる時の仕掛けを活かした動物ごとに違う擬音語も子どもの目を惹きつける鍵になっている人気の一冊です。
Ⅱ.『パペットスノーマン』
このしかけ絵本はスノーマンのジェームズが作った雪だるまで遊ぶ一冊です。絵本の後ろから手を入れるとパペットのジェームズを自由に動かせるので、大人と一緒にコミュニケーションを取りながら楽しめます。
Ⅲ.『ツリーハウスホテル』
絵本を開くととっても豪華なツリーハウスホテルがオープンします。たくさんのお客さんがオープニングパーティーに集まってきます。こっそり抜け出してかくれんぼをしている動物もいて、星が夜空にまたたきはじめたら、すてきなパーティーのはじまりです。とにかく沢山の動物や小物の切り抜きを使ってあそべますので何度開いても飽きることなく長く使えるでしょう。本を開くとツリーハウスが立体的に飛び出すしかけ絵本です。
●最後に
どれも迫力があって、子どもが喜ぶ姿が想像できるしかけ絵本ばかりでしたね。子どもが感じる楽しさや喜びは感受性を刺激し、読書が楽しいものだと理解してくれると、習慣化することも難しくありません。また、お父さんやお母さんと一緒にコミュニケーションを取りながら読むことで子どもの楽しさも二倍になります。最近のしかけ絵本は大人も驚くような作品も増えていますので、是非子どもとの日々の読書の時間を有意義にしてみましょう。